毎年、年に何回か釣りに行っていた友人。
昨年は天候や所要で日程が合わずご一緒することが無かったのだが、
先日久しぶりに北陸に行ってきた。
最近の私にしては珍しく休日釣行となったので、早朝四時に我が家を出た。
今回は、発眼卵放流にも参加してもらった、
友達ご夫妻も一緒に四人で、まずは二年越しの川へ。
その川は工事で一昨年とは大きく渓相が変わり、前回工事で入れなかった上流には
林道にゲートがかけられ、今回も入ることができなかった。
魚影は確認できるのだが、フライに反応する魚は少なく、釣れたのは二人だけ。
ここも毛虫が大発生中。毛虫でお腹を膨らませた渓魚はフライには興味がないようだ。
別の川に移動途中で、小溪によった。
ここも魚はいるが釣れたのは一人だけ。未だ二人はボウズ。
その後行った溪は、先日嫁さんと納得の釣りをした溪で、
こちらは、この前よりさらに水が減り、毛虫が増えていた。
それでもなんとか、私には綺麗なヤマメとイワナが釣れてくれた。
この時点で残すボウズは、後一人。
他の三人が無言有言のプレッシャーをかける中、一人ボウズ抜けの釣りをするFFMにも、
待望のヤマメが釣れ、一同一安心。
さらに上流を目指した。
なんとかもう少し魚の顔をみようと四人で釣り上がっていると、突然後ろから
「逃げろ~!!」と友人の雄叫び。
何が起こったのか理由も判らず、一同、とりあえず下流に走って逃げ出した。
「熊だ!熊~!!」
振り返ってみると、30mほど上流の川を横切る熊の姿が目に入った。
少し離れていた事と、こちらに向かってくる気配が無かったので
危険は感じなかったが、釣りをしていて熊をみたのは、初めてだった。
さすがに熊が横切ったところを釣り上がる勇気もなく、
雨も降りだしたのでこの日の釣行はこれで終わり。
帰りに固豆腐を買い、おろし蕎麦を食べて帰路についた。
この日、釣頭となった友人は、釣頭になった喜びより、
一人、熊を見逃したことを悔しがっていた。