家をでるときは、小雨。
高速では一旦本降りとなった雨が、友人宅辺りでは降っていない。
入渓点を目指し、山を登って行くとまた雲行きが怪しくなり、
釣り支度をしていると、また小雨。
ベストの上にレインウェアを重ね着しての入渓となった。
気温は20℃と蒸し暑くはないが、次第に雨脚が強くなる。
つばの広いハットが、雨を蓄えて頭を押さえる。
雨でフライの浮力は落ちるし、ティペットが竿に張り付き、渓魚の反応もイマイチで、集中力が続かない。
この雨で渓魚の活性が上がることを期待したが、渓魚たちに変化はなく、
友人たちが数匹のイワナを釣り、私は2匹のチビイワナにランディング手前で逃げられた。
雨は益々強まり、上流には先行者がいた事もあり、渓を変えることにした。
来た道を通り、峠を下るころには雨はやみ、日が差してきた。
二本目の川は国道脇を流れる里川。
先日、同行の友人がいい型の綺麗なアマゴを釣っているので、期待が高まる。
しかしそこは、盛夏のそれも真っ昼間のアマゴ釣り。そう簡単にはいかない。
それでも何回かフライに飛び出してくる渓魚があり、
やっとこの日最初で最後のアマゴをランディングする事ができた。
真っ白な肌にくっきりと綺麗なパーマークをまとった綺麗なアマゴ。
天候に振り回され厳しかったこの日の釣りも、この一匹のお陰で気持よく脱渓する事ができた。