まずは、新規開拓。
と言っても、自分が今まで行った事がないだけの有名河川。
距離的にもいつも行っている北陸の渓とあまり変わらない。
今年の北陸は雪が多く、雪代が入った増水を覚悟して行ったが、
すでに雪は溶け、どちらかというと渇水ぎみで、遡行しやすかった。
初めての渓は、想像以上に渓相もよく、深みのある瀬、落ち込み、プールが連続し、
渓を覆う木もあまり気にならず、フライを楽しめる渓だった。
入渓して少し釣り上がったところで、カメラを車に忘れた事に気が付き
取りに上がって、川に戻ると嫁さんが「2回出たけど釣れなかった・・・」との事。
ほんの少しの時間に嫁さんにそれも2回の反応。。。。。
魚がいることに安心して、遡行を続けると、嫁さんにヒット。
あまり大きくはないイワナだが、嫁さんは今年初めてのサカナに大喜び。
私の方は少し長めのリーダーとティペットにしていたため、
出てもフッキングが浅かったり、ライントラブルでなかなか釣れない。
ライントラブルで悪戦苦闘している間に、嫁さんが二匹目をゲット(・・・したらしい)。
大きな口をした、今までで一番のイワナだったらしいが、
私がラインとトラブっているあいだに、リリースしてしまったので見られなかった。
嫁さんに二匹先行されるという、今までにないパターンに少し焦ったが、
その後は、なんとか綺麗なヤマメといい型のイワナを何匹か釣ることができた。

朝8時頃に入渓し午後3時まで、新緑に包まれた綺麗な流れのなかで
新規開拓にしては、十分楽しい釣りができた。
脱渓して、温泉に浸かって帰ろうと車を走らせていると、
大きな杉の木があったので、立ち寄った。
推定樹齢2300年、根元周約11.5m、これだけ大きな杉は本当に珍しい。
木肌にそっと触れると、体の芯がクッ!とくる。
大樹を見たあとは、温泉。
ここの温泉の共同浴場は、男湯と女湯が広場をはさんで別の建物にある。
歴史を感じされる建物の中に、大きくて深い湯船があり、壁には
九谷焼のタイルで絵が描かれていた。
また、脱衣場のロッカーの扉には、漆器で有名な土地柄を活かし
子どもたちが施した蒔絵が飾られている。

釣りをして、温泉に浸かっていると、
世間様に申し訳ないような幸せを感じる。
帰りの高速のSAで、おろし蕎麦を食べて〆。
ヤマメ・イワナ・大樹・温泉・おろしそばの五点セット、満腹!