二人で一匹、チビイワナが釣れただけ。
疲れた。
車止めに着いた時、雨がきつくなり、近くを車で見て回り時間を潰して、
雨が小ぶりになるのを見計らって、着替えた。
今日の目的の渓は、車止めから本流沿いに歩いて一時間程のところに流れ込む支流。
この渓は、最上流から車で入り、本流沿いを歩いて下流に流れ込む支流目を指す。
支流がだめでも、本流を釣り上がって、車まで戻ることができる。
以前一度行ったこがあるのだが、
そのときは増水でその支流には入れなかったので、
今回が初めての渓である。
今日釣る予定の大アマゴの話をしながら、
大アマゴのいそうな本流のプールを横目に支流を目指す。
しかし、支流に着いて釣りを始めるころには、また雨脚がつよくなり、
大きな木の陰で、雨宿りをしながらの釣りになった。
「案外、と言うかこういう天候こそ大アマゴに会えるものだ。」
と状況を前向きに考えようとするのだが、反応はイマイチ。
たまに、フライを追ってくる魚が見えたり、フライを突っつく者もいるのだが、
まったく釣れない。
雨が首筋をつたい、背中を流れる。
雨とクモの巣ですぐに、ティペットも集中力も切れる。
期待して入った支流では、結局二人で一匹、チビイワナが釣れただけ。
やっぱり大アマゴは本流でしょう~!
と気を取り直し、本流を釣り上がるが、こちらも釣れない。
たまに反応があるのだが、やっぱり釣れない。
壊れた堰堤の下にできた大きなプール。
大アマゴが居るとしたら、ここでしょう!というポイントで
友人の竹竿が大きくしなった。
次の瞬間、一瞬しなった竿はちゃっかり元通り。
結局二人でチビイワナが一匹釣れただけ。
疲れた。