割り箸の一端を万力で垂直に固定し
反対側の端を手前に引いてみます。
すると、割り箸は万力の付け根で折れてしまいます。
(割り箸も、万力で締め付けられては、ストレスを感じているのでしょう。)
万力の付け根で折れないようにするには、少し上の所を細くし
ストレスのかかる部分を分散・移動します。
すると、今度はこの細くしたところにストレスが集中し
この部分が曲がって折れます。
(図太くないとやっていけません。)
でまた、その少し上を更に細くします。
これを繰り返すと、根元が太く先の細い、
そしてストレスを全体で受け止めて曲がる
折れにくい棒になります。
山に生えている木や竹は、根元が太く先が細い、
そしてしなやかなので折れないのでしょう。
釣竿もしかり。
細いところには力(ストレス)がかかり、良く曲がります。
竿のどの部分をどの程度細くするか。
この“細さ”を加減するのが、ロッドデザインということになります。
下の図はPayne97とPayne98の、力のかかり具合をグラフ化した
ストレスカーブと呼ばれるものです。
縦軸がストレス、横軸がTipからの距離となっています。
Payne 97はTipからButtにかけて均等にストレスが分散され
Payne 98はTip側のストレスが大きく、竿先が良く曲がる竿ということになります。
私はと言うと、毎週Payne 98型のストレスカーブを描いています。
月曜、ストレスがピーク。週末に行くに従い、徐々にストレスがなくなり、土日で開放。
土日に魚が釣れなかった翌週は、97型のストレスカーブ。
一週間ストレス溜まりっぱなし。
そういえば今使っている竿、Pyne97のテーパーでした。