竹から竿へ・・・【仕上削り Butt部】
やっと仕上げ削りです。
私の仕上げ削りの手順は概ね以下の通りです。
①Butt部の一回目
プレーニングフォーム(PF)のButt側を、仕上げる竹片の太さ(深さ)にセットし
そのPFに竹片を乗せ、カンナで削ります。
※PFにはButt側とTip側があり、当然Butt側の方が太く削るようになってます。
②測定
削った竹片の太さを5インチ毎に測り、仕上げる太さとの誤差(6本の平均)を算出します。
その誤差を考慮して再度PFをセットします。
私のPFの場合、だいたい設定した値より0.2mm太く削れてしまいますので
その分PFを浅く(細く仕上がる様)セットし直します。
③Butt部の二回目
誤差を考慮してセットしたPFで仕上げます。
目標としては、仕上の太さ~+0.03mm以内としていますが、あくまで目標という事です。
④Tip部の一回目
PFのTip側を仕上げる竹片の太さにセットておき、
PFをひっくり返してから、Butt側でTip部の一回目を削ります。
私の場合、荒削りではテーパーを付けていませんので、いきなりPFのTip側で削ると
竹片が安定しませんので、一回目はButt側でテーパーを付けます。
⑤Tip部の二回目
PFをひっくり返して、Tip側でTip部の二回目を削ります。
⑥測定
Buttと同じ様に、誤差を測定して、PFをセットし直します。
⑦Tip部の3回目
誤差を勘案してセットしたPFで仕上げます。
今回作っているPayne 97の場合、Tip先端の竹片は0.81mmです。
太さ1mm以下の正三角柱を作るということですから、大変難しそうですが
PFに沿って削るだけなので、案外簡単にできます。
写真は、Butt部の一回目の様子です。
一枚目:PFとディプスゲージ
PFの竹辺をセットする“▽”の深さをディプスゲージで測定しながらセットします。
PFはPFの隙間を開閉することで“▽”の深さを調節できる仕組みになっています。
二枚目:Tip先端から70インチにあたる所の太さを3.10mmにセットしたところです。
三枚目:左側がエナメルを剥がした竹片で、
右側が一回目の仕上削りを終えたButt部のフェルール側。
四枚目:三枚目の写真のものを束ねたもの。
ちょっと竿らしくなってきました。
次回は【仕上げ削り Tip部】を紹介する予定です。